天井の物音や異臭はハクビシンかも?被害の兆候と対策を徹底ガイド

「最近、屋根裏からゴトゴト音がするんです。しかも毎晩…」

「天井にシミができていて、少しずつ広がっている気がします」

「なんだか家の中が臭う。でも原因がわからないんです」

実際に、こうした相談が全国の自治体や害獣駆除業者に寄せられています。

それ、もしかしたら「ハクビシン」が原因かもしれません。

目次

ハクビシンとは? 家屋に被害をもたらす特徴

まず、ハクビシンという動物自体をご存じない方もいらっしゃるかと思います。その特徴を知っておくことで、「あの音やニオイはこれかも」と結びつけやすくなります。

ハクビシンは、見た目は可愛らしいものの、家の屋根裏に住み着いて、深刻な被害を与えることもある厄介な害獣です。

しかも、人が寝静まった深夜に活動するため、気づいた頃には「すでに繁殖していた」なんてケースも珍しくありません。

  • 夜行性:夜中から明け方に活動するため、人が起きている時間には痕跡しか残らないことが多いです。
  • 体が細く柔軟:直径8〜10cmほどの小さな隙間でも通り抜けられます。通風口や換気口、軒下などから侵入してきます。
  • 木登りが得意:塀や樹木、電線をつたって家の屋根にアクセスすることができます。
  • 雑食性:果物、虫、生ごみなどを好み、人家の周囲に餌となるものがあると寄ってきやすくなります。
  • 一度棲みつくと戻りやすい:安全な場所だと判断されると、再び戻ってくる傾向があります。

こうした特徴が、「気づきにくい」「再発しやすい」といった被害パターンを引き起こします。
そのため、“音や臭い、シミ” といった小さな違和感を見逃さないことが非常に重要です。

被害のサインとリスク/見逃さないためのチェック表

                                                                                                                                                                                                                                                                   
サイン見られる現象潜むリスク / 意味すること
夜間の足音・物音屋根裏・天井裏で「カタカタ」「トントン」など活動中=すでに侵入・棲みつき始めている可能性
天井・壁のシミ・湿り水滴がしみ出したような跡・変色糞尿や水分の浸透による汚染・材の劣化始動
悪臭・アンモニア臭独特のツンとした匂い、獣臭、カビ臭混在排せつ物が蓄積/衛生リスク上昇
糞・尿の痕跡黒っぽい粒・白い結晶状の跡など定住している証拠。衛生・寄生虫リスクも高まる
木材・断熱材の損傷ボロボロになった梁・腐れ・断熱材の崩れ構造強度の低下、湿気・カビ被害拡大の導入
羽音・異物の落下音枯れ葉・小枝のような何かが落ちる音屋根上や軒下を通行している証拠、侵入口近くの活動
近隣での目撃情報隣家周辺での動物の出没報告同一世帯で被害拡大している可能性

ハクビシンの被害について

天井・屋根裏の劣化

糞尿が木材や断熱材に染み込み、腐敗やカビの原因になります。
放っておくと、リフォームレベルの大規模修繕が必要になることも。

悪臭・衛生被害

ハクビシンの排せつ物には、病原菌や寄生虫(ダニ、ノミ)が含まれていることもあり、小さなお子さんやペットのいる家庭では特に注意が必要です。

騒音ストレス

夜中に屋根裏を走り回る音が続くと、睡眠障害や不安症状を引き起こすこともあります。

被害が拡大する傾向

一度定着すると、複数個所に移動・繁殖する恐れあり。
被害が広がり、隣家にまで影響が及んだ場合、近隣トラブルにつながる可能性もゼロではありません。

自力でできるハクビシン対策(今すぐできるチェック項目)

「業者に頼むのはまだちょっと…」という方は、まず以下をチェックしてみてください。

  • 侵入経路の特定

    ハクビシンはわずか8〜10cmの隙間でも侵入できます。
    通風口、軒下、屋根と外壁の隙間など、穴がないかを目視で確認しましょう。

  • 匂いでの追い出し

    市販の忌避剤(木酢液・ハーブ系・唐辛子系)を使って、ハクビシンが嫌がる環境をつくる方法もあります。

  • 音と光での威嚇

    強い光や超音波装置、大音量スピーカーでの“威嚇”も効果的です。

⚠ ただし、これらはあくまで「一時しのぎ」にすぎません。
完全に追い出し、再侵入を防ぐには侵入口の封鎖消臭・清掃が欠かせません。

予防・対策:被害を起こさせないためのステップ

被害のサインを確認したら、できるだけ早めに“予防”を行いましょう。
以下に具体的な対策ステップをご紹介します。

環境を見直して誘引要素を減らす

  • 餌となるものの除去:ペットフードや生ごみは屋外に放置しないようにしましょう。
  • 庭木・樹木の剪定:屋根に届く枝は切り落とし、足場を作らせないようにします。
  • 植栽の整理:草木が生い茂ると隠れ場所になりやすいため、風通しを良くしておきましょう。

侵入口の封鎖や補修

  • 通風口や換気口に金属メッシュを設置します。
  • 配管周りの隙間もシーリング剤などで埋めましょう。
  • 軒天や屋根の接続部分など、侵入しやすいポイントを徹底的にチェックしてください。

忌避剤や威嚇手段を活用する

  • 忌避剤(木酢液、唐辛子系など)の設置
  • 超音波装置やLED照明による夜間威嚇
  • 不規則な音や光を組み合わせて“居心地の悪い空間”を演出します

ただし、これらはあくまでも補助的な対策です。
根本的な解決には「侵入経路の封鎖」が不可欠です。

定期点検やモニタリングをする

  • 屋根裏や天井裏を月1回程度目視点検する
  • 異常音やニオイの兆候がないかを確認する
  • 必要に応じて、防犯カメラなどを設置するのもおすすめです

ハクビシンを追い出した体験談

サイト運営者自身、田舎育ちだったので、屋根裏にネズミが住み着いたり、タヌキを目撃したりといろいろあるのですが、ある時タヌキじゃなく、あらいぐまでもない、かわいい動物が庭に出没。

なんだろうと調べると、ハクビシンでした。しかもつがいで。

ハクビシン夫婦に住み着かれては大変!と、急いで忌避剤の木酢液をあちこちにまいたり、通風孔や、配管まわりなどを点検して侵入されないように対策をした結果、

その後にハクビシンを見かけることも、住み着かれることもなく、事なきを得ました。

被害が疑われるとき駆除の依頼の判断

「これはハクビシンの被害かも?」と感じた時、自力で対処できるレベルを超えているときは、駆除業者への依頼を検討したほうが良いです。     

プロ(駆除業者)を呼ぶ判断基準
  • 屋根裏のシミや腐食が進行している
  • 匂いが強く、衛生面に不安がある
  • 再侵入のリスクが高い(以前も被害があった)
  • 高所作業や暗所作業が危険だと感じる場合

また、ハクビシンは鳥獣保護法の対象です。許可なく捕獲・駆除を行うと法的に問題となるケースがあります。
この点でも、専門業者への相談は非常に安心です。

業者選び・見積もりのチェックポイント

  • 現地調査・見積もりは無料か?
  • 作業内容と予防策まで明示されているか?
  • 保証期間がついているか?
  • 使用薬剤や駆除方法は安全か?
  • 法令に対応できる許可を保有しているか?

こういった点を確認しながら、信頼できる業者を選んでください。

自治体に相談する

害獣被害について、対策を実施している自治体もあります。

例えば東京都では、「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画」を策定し、アライグマ・ハクビシンの捕獲を実施しています。

おすまいの地区の自治体で、捕獲や防除など相談に乗ってくれるかどうか問い合わせることをお勧めします。

引用 

都では、平成25年に「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画」を策定し、区市町と連携しながら、アライグマ・ハクビシンの捕獲を実施しています。

農作物獣害対策事業の実施自治体を含めると、現在では全53自治体のうち50の自治体がアライグマ・ハクビシン対策に取り組んでいます。

東京都環境局

https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/raccoon/habit

栃木県や宮城県の仙台市などでも、相談窓口が設けられていて、対策を実施しています。埼玉県越谷市では、箱わなを貸し出しています。

栃木県公式ホームページ

https://www.pref.tochigi.lg.jp/d04/gairaishu/hakubishin.html

仙台市公式ホームページ
https://www.city.sendai.jp/kankyochose/kurashi/shizen/petto/yase/higai/hakubishin.html

越谷市公式ホームページhttps://www.city.koshigaya.saitama.jp/kurashi_shisei/kurashi/ikimono/yasei/yugaichoju.html

まとめ:異変に気づいたらすぐ行動

今この瞬間にも、あなたの家では“サイン”が出ているかもしれません。
けれども「まぁ大丈夫だろう」と油断してしまうと、被害は想像以上に拡大していきます。

  • 「ちょっと音がする」
  • 「天井にシミができている」
  • 「何となく臭う気がする」

これらの小さなサインに気づいたら、すぐ行動を始めてください。
早期対応が家も家族も守ることにつながります。

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