二度と入れさせない!ねずみの侵入口対策

ネズミ駆除の最大のポイントは、「いなくなった」あとに二度と戻らせないことです。

ネズミは環境適応力が高く、どんなに駆除しても侵入口を塞がなければ、数日で再侵入します。つまり、封鎖こそが最も効果的な防衛策

駆除と同時に、家全体の“穴探し”を始めましょう。

目次

侵入口の封鎖で再発を防ぐ

まず確認すべき場所は、屋根裏・床下・配管の根元・通風口・エアコンダクトなどです。

ネズミは体が柔らかく、わずか1.5cmのすき間でも通り抜けられます。配管と壁の境目や、屋根と外壁の接合部が特に多い場所です。

昼間に家の外を一周し、わずかな隙間でも風を感じる場所があれば、そこが侵入口の候補になります。

封鎖には、ネズミがかじれない素材を使うことが大切。代表的なのはステンレスたわし・金網・パテ・モルタルです。柔らかいスポンジや発泡ウレタンは簡単に破られます。

金網を使う場合は、1cm以下の目の細かいものを選び、釘やビスでしっかり固定する。パテを詰める際は、奥まで押し込んで厚みを出すと耐久性が上がります。

また、換気口や通風孔も見落としがちな侵入口です。ここには金属製のメッシュを取り付け、空気を通しながらネズミの侵入を防ぎます。

屋根裏への出入り口も、普段は閉めておき、点検時だけ開けるように習慣づけましょう。

封鎖作業は「駆除の後」ではなく、「駆除と同時に」行うのが鉄則です。

先にネズミをすべて追い出してから塞ごうとすると、巣に残った個体が室内側に逃げ込むことがあります。

追い出しながら外側から順に封鎖していく――これが最も安全で確実な方法です。

ネズミが入り込める隙間をゼロにする。それだけで、家は圧倒的に平和になります。

ネズミが通れる隙間とチェックポイント

ネズミの身体能力を侮ってはいけません。彼らはまるで液体のように、わずかな隙間からでも家の中に入り込みます。

一般的なクマネズミやハツカネズミは直径1.5cmの穴があれば通過可能で、指一本分ほどのスペースで侵入されてしまいます。

つまり「こんな小さな穴から入るはずがない」と思う場所こそ、真っ先に疑うべきポイントなのです。

点検のコツは、昼と夜の両方で確認すること。昼間は屋根や配管まわりの隙間を目視でチェックし、夜は室内の照明を消して外から懐中電灯を当ててみます。

光が漏れていれば、そこは外と通じる穴がある証拠です。

特に要注意なのが、次の5カ所です。

  1. エアコンのダクトまわり:パテや断熱材が劣化して隙間ができやすい。
  2. 排水管の根元:水道管の穴のわずかなギャップから侵入するケース多数。
  3. 屋根の軒下・瓦の隙間:外から見えにくいが、クマネズミがよく使うルート。
  4. 通風口・換気扇:外から直接通じているため、金網がなければ侵入し放題。
  5. 玄関・勝手口ドアの下部:パッキンの劣化で1cmの隙間ができることが多い。

これらの場所を風と光と音で確認するのが効果的です。風が漏れる、外の音が通る、光が差すといった三拍子がそろっているところはネズミが通れる道です。

ネズミの侵入口は、“意外な場所の小さな油断”です。隙間を探す作業は地味ですが、これを徹底すれば再発リスクは一気に下がります。駆除の中で最も地味で、最も成果が出る工程です。

封鎖に使える安全素材(パテ・金網・スチールウールなど)

侵入口を塞ぐとき、最も大事なのは素材の選び方です。ネズミは木材・プラスチック・発泡ウレタン・ゴムなど、ほとんどの柔らかい素材を簡単にかじり破ります。

だからこそ、硬くて噛み切れない、安全で長持ちする素材を使う必要があります。

まず定番はスチールウール(ステンレスたわし)。ホームセンターで手に入るもので十分です。繊維状の金属が絡み合っているため、ネズミが歯を立てても滑って噛み切れません。

小さな穴や配管まわりのすき間にギュッと押し込むだけでも高い効果があります。ただし、湿気が多い場所では錆びることがあるので、上から防鼠(ぼうそ)パテを塗って仕上げましょう。

防鼠パテは、ネズミが嫌う繊維や金属粉を混ぜ込んだ粘土状の素材で、乾燥後も柔軟性があるためヒビ割れしにくいのが特徴です。

配管の根元や電線の通し穴など、少し形が不規則な隙間でもしっかり密着します。しかも防水性があるため、屋外にも使えます。施工のコツは、奥まで詰め込んでから表面を滑らかに仕上げること。

金網も欠かせません。換気口・通風口・屋根の軒下など、空気を通したい場所にはステンレス製の金網を貼り付けます。

目の細かさは1cm以下が理想。ネズミは1.5cmの隙間を通るので、それより細かい網を選ぶことで完全に侵入を防げます。

固定にはビスか金属用のホチキスを使用し、端の隙間も見逃さないように。

さらに補助素材として、モルタルやエポキシパテも有効です。コンクリート壁の割れや穴を補修する際に使えば、強度・耐久性ともに高く、見た目も自然に仕上がります。

これらの素材を組み合わせると、ネズミの侵入口をほぼ完全に封鎖できます。

ポイントは「柔らかい素材は避ける」「耐久性のある素材で二重に塞ぐ」。この二つを守れば再侵入の心配がほとんどなくなります。

DIYでもできる屋根裏・床下の簡易封鎖手順

業者に頼まず自分でネズミの侵入口を封鎖することは十分可能です。コツさえつかめば、専門道具がなくても実践できます。ここでは、家庭でもできる安全で確実な封鎖手順を紹介します。

まずは侵入口の特定から。天井裏や床下に入る前に、ネズミの通り道を推定します。糞、かじり跡、汚れた壁、風の通る穴などを目印に、侵入経路を紙に書き出しておくと作業がスムーズです。昼間は見づらいので、懐中電灯を使って壁際や配管まわりを丹念にチェックしましょう。

次に必要な道具を準備します。

・ステンレスたわし(スチールウール)

・防鼠パテ(またはエポキシ系パテ)

・ステンレス製金網(1cm以下の目)

・ドライバー、はさみ、ゴム手袋、マスク

これらが揃えば準備完了です。

【手順】

スチールウールを穴の奥に詰める

ネズミが通れないほどギュッと押し込みます。指では難しい場合は、割り箸やドライバーを使うと便利です。

その上から防鼠パテで覆う

スチールウールを固定しつつ、湿気や錆から守ります。表面をならして密閉。

通気が必要な場所は金網を貼る

換気口や排水管の開口部は塞ぎすぎると湿気がこもるので、金網でカバーする形にします。ステンレス製の釘やビスでしっかり固定。

仕上げに確認

夜に室内の照明を消して外から懐中電灯を照らし、光漏れがないか確認します。漏れていれば再度補修。

作業時は必ず手袋・マスク着用。ネズミの糞やホコリを吸い込まないように注意します。屋根裏での作業では足元の天井板を踏み抜かないよう、梁(はり)の上を歩くこと。

これらの手順で、一般家庭の多くの侵入口は封鎖可能です。時間はかかりますが、業者に依頼するよりもコストを抑えながら、確実に再発防止につなげられます。

まとめ

屋根裏・床下・配管の根元・通風口・エアコンダクトなど、少しの隙間でも見落とさずに、食い破られない素材(ステンレスたわし・金網・パテ・モルタル)でしっかりふさいでください。

そうすれば、再発リスクは一気に下がり、快適な家を取り戻すことができるでしょう。

もう二度と侵入させないように、しっかりと対策しましょう。

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